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私: 「Aさんはとてもしっかりしていらっしゃるので、あと10年くらいは大丈夫だと思いますよ」
A: 「そうですか、ありがとうございます」(嬉しそうに・・・)
長女: 「あら、お母さん『死にたい、死にたい』って言ってるくせに、喜んだりして」
次女: 「これだからお母さんの言うことはアテにならないのよ」
A: 「私はただ・・・」
私: 「次男さんがAさんと一緒に生活していらっしゃるのですね」
次男: 「はい、そうです」
私: 「仕事は忙しくないのですか」
次男: 「いや、不景気なのですが仕事は忙しいです」
私: 「では奥さんがお母さんと一緒にいらっしゃるのですね」
次男: 「そうだったのですが、最近妻も仕事を始めましたので、面倒を見られなくなりました」
私: 「では、どなたがAさんの面倒をみることになるのですか」
皆: 「・・・・・・」
私: 「では現状のままでしょうか」
次男: 「そうもいかないので困っているのです」
三女: 「長男なのだから上の兄が引き取ってくれればよいのですが・・・」
次男: 「駄目だよ、うちの長男は。昔と違って人が変わったのだから」
長女: 「そうねぇ。先生の前でこのようなことを言うのも何ですけど、兄は昔は優しかったのですが、10年くらい前から人が変わってしまって・・・」
私: 「ご長男でなくても、母様の面倒を見られても良いのではないでしょうか」
長女: 「それが・・・。そうもいかないのです」
三女: 「うちもそうなんです」
次女: 「やっぱり上の兄の所よね。長男なんですもの」
M: 「やはり、私死んだほうがいいのよね」
私: 「そんなことはありませんよ」

 これらの会話を受けて、私はお子さんたちにこう説明しました。
「現在のAさんは認知症ではないでしょう。しかし現在の状態のままでは、あと1年もすると認知症に陥ってしまいそうです。できるだけ早いうちに認知症に陥らないための対策を講じなければならないでしょう。老年期には淋しさ、悲しさなどによる絶望感が強いほど、また自分の存在価値を認めてもらえないほど、認知症になるのが早くなるからです。一度ご長男とお話したいと思います。今日のお話とご長男のお考えを総合して、もう一度皆さんとお話したいと思います」
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