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Nさんは81歳の女性です。問題になる認知症症状には次のようなものがありました。
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薬の飲み方がわからない。 |
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同じことを何度も聞く。 |
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夫を探し回る。 |
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簡単な身の回りのことができない |
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食べ物がなくなるまで食べ続ける。 |
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聞いたことはすぐ忘れる。 |
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入浴の仕方がわからない。 |
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他人の物と自分の物の区別がつかない。 |
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危険を理解できない。 |
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周囲のことに無関心。 |
Nさんは神奈川県の出身で、7番目の子どもで末っ子でした。兄弟は皆さん亡くなっています。米穀商を営んでいた両親はNさんが若い頃に亡くなりました。18歳の頃のNさんは見合い結婚をしました。夫は食品会社を経営しました。子どもは3人生れました。女・男・男の順でした。夫は優しい人で、Nさんのわがままを許し、何でもしてくれました。Nさんは銀行や郵便局などへ行ったこともありませんでした。Nさんの苦労は長男が病弱のための心配ぐらいでした。
25年位前に夫が胃癌で亡くなりました。長男と二人暮らしが始まりました。Nさんは「あんなに優しい人(夫)はいない」とその後ずっと嘆いていました。
10年前に長男が交通事故で亡くなりました。この時は夫を亡くしたときほど悲しまなかったようでした。このとき以後は一人暮らしをしていました。8年くらい前から、いらいらした状態が目立つようになりました。そのくせ誰にでも話しかけるようになりました。長女を叱りつけ、怒鳴ったりするようにもなりました。忘れっぽくなりました。
5年くらい前から、鍵、印鑑、通帳をなくしては「盗られた」と騒ぐようになりました。「次男が盗った」「長女が盗った」と子供たちを責めていましたが、次第に内容が変わって「プロの泥棒が盗った」と言うようになりました。お金を持っているだけ使ってしまうので、持たせられなくなりました。2年位前からは炊事ができなくなりました。鍋を焦がし、料理ができなくなりました。
81歳になったこの頃では、「散歩へ行く」と言って外へ出て、淋しさの故か、通りすがりの人、誰彼構わず話しかける。ゴミをどこでも構わず捨て、近隣の人たちから苦情を言われる。家族に1日60回も電話をする。「お金が欲しい」「淋しいからすぐに来て欲しい」と言う。真夜中にデイサービスのバスを外で待っている。「実家へ帰りたい」と言う。亡くなった夫を生きていると思い込み、「夫が帰ってくるから玄関を開けておく」と言う。夫のことは話をするが、長男のことは何も話をしない。などをご家族から聞かせていただき、入院されました。
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