2/3

 ところで、Aさんには次のような症状があることもわかりました。

※娘たちの家へ泊まりに行ってもすぐ「家に帰る」と言う。
※「ごはんはまだ?ごはんはまだ?」と食事にこだわる。
※衛生観念が低下している。キレイ好きでなくなった。
※人の言うことが耳に入らない。頑固になった。

などです。

  外来受診時にAさんは、明るくハキハキと質問に答えてくれました。但し、Aさんの本 籍や息子さんの年齢などを質問すると、
「どこだっけ?」
「おまえの年齢なんだから自分で答えなさいよ」
など言って、子供たちに答えさせようとしました。覚えていらっしゃらないようでした。
しかし、ご自分がわからないことを私たちに知られたくないというプライドが保たれていました。

 さて、ご家族からの「どのように対応したらよいのか」ですが、このことを考えてみ ましょう。

 ご家族は皆さん(ご長男を除いて)Aさんに対して配慮されているようです。
 しかし、
『Aさんの顔の表情がキツクなった』
『人の言うことが耳に入らない。頑固になった』
『「好きではないから」と言って食べない』

などは、ご家族にAさんが「自分の言うことを聞いてくれない」「自分の願いをわかっ てくれない」「私のことなどどうでもよいのでしょう」と腹を立てているときの症状と考えられるのです。「気分が悪くて食べられないわよ」「餓死してやろうかしら」と思っているのでしょう。

前へ戻る 次へ進む