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| そして、ある時婿が次のように発言したことが、Mさんを誰に対しても無口にしてしまいました。それは婿がMさんの娘に次のよう腹立ち紛れに大声でわめいたからでした。 「どうせお前は母親とは血がつながっていないんだ。だからお前や孫たちがどうなったって構わないんだ。まあ、他人だから仕方ないけどな」 娘は母親の所へ、その後も菓子などを持って訪ねて来ていました。 一年後、婿は事業に失敗した様子でした。娘たちは家を差し押さえられ、住む所がないためMさんの家へ越してきました。 Mさんと婿は気まずい生活を続けていました。 さらに数年がすぎました。Mさんは物忘れが目立つようになりました。「お金を盗られる」「家を奪われる」と近所に言い触らすようになりました。娘も婿も、 「私たちはお金を盗ったり、家を売ろうとはしていませんよ」 と何度も言って聞かせました。しかし、Mさんは激昂し、暴言を吐くようになりました。暴力的にふるまうようにもなりました。 この時点で、Mさんは入院されました。 悲しみや苦しみが長期間続くと、お年寄りは認知症状態に必要以上に早く陥ることになります。そして、悲しんでいたことや苦しんでいたことに原因する症状を出現させることになります。 体質的な天寿を全うした後に認知症に陥られたお年寄りは、いつもニコニコされていて、攻撃的であったり、被害的であったりするような言動を出現されたりはしません。 ニコニコされているほうのお年寄りは、ご本人の考え方が本当にご立派であったか、ご家族の方々の考え方が立派であったかの結果でしかないようです。 |
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