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ここからがお年寄りにとっての『認知症状態』であると考えるのが妥当でしょう。この時期は本人も周囲の人達も、認知症が始まっているということに気が付いていないことが多いのです。お年寄りは正しく行動しようと思っても、思い違い・聞き違いなどのため、また忘れてしまったり被害的に考えてしまったりで、ちぐはぐな結果が目立って多くなります。「約束したのにしてくれない」「また文句を言いに来た。意地が悪い」など<対外的なトラブル>が起こってくる所以です。 そして誤解の繰り返しの中で、お年寄りは『姨捨山』に捨てられます。もちろん、今日の会社でも、それは具体的な『山』ではありません。“姨捨部屋”“姨捨時間”“姨捨目付き”“姨捨言葉”……などが、家庭の中にはあるようです。姨捨部屋とは、若い人たちの中へ入ることができなくて、お年寄りがぽつんと一人でいる部屋のことです。姨捨時間とは、だれも相手にしてくれないため、お年寄りが一人でぼんやりしている時間をいいます。姨捨目付きとは、とげのある冷たい目で、軽蔑のまなざしでお年寄りを見る若い人たちの目付きをさします。そして姨捨言葉とは、お年寄りが傷つくような言葉、注意、叱責、ぐちなどの類いをいいます。 本来、お年寄りは欲張りでも贅沢でもありません。認知症を原因とするお年寄りの些細な思い違い・物忘れを理由に、お年寄りを避けたり嫌ったりするようでは、私たちは人間としての実力を疑われても仕方のないことになるでしょう。よく話し合えば、お年寄りに一応の納得・訂正をしていただくことが可能な認知症状態の時期です。 |
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