| ケースワーカー 桃原俊寛 |
| 平成16年の掉尾を締めくくる、そして病院の1年間を振り返る病院祭が開かれました。 当日は各病棟の入院患者さんによる発表会や、「舞一会」会様によるあでやかな日本舞踊のご披露などが、にぎにぎしく催されました。 最初は患者さんによる発表会です。この日のために毎日練習してきた成果を、思う存分発揮して頂きました。 1番初めに二病棟の発表です。「おてもやん」を踊ってもらいました。綺麗な衣装に身を包み、顔には赤いお化粧をします。まるで、ひと昔前の若かりし頃に戻って、踊りをしている雰囲気でした。ある人は若い頃に踊った楽しい思い出を思い出されているのではないでしょうか。また、病棟全体でハチマキや顔化粧をしたりなど、舞台にのぼらない患者さんたちにも、参加している気持ちを味わって頂けるように配慮しました。 続いて、一病棟の発表は詩吟と合唱です。一病棟は、発表の内容説明から最後の挨拶まで、全部患者さんたちにやってもらいました。詩吟は、以前から趣味としている方に披露してもらいました。さすが長年やっているだけあって、会場全体に響き渡る良い声で吟じてもらいました。 最後に、三病棟の発表は花笠音頭とハーモニカの演奏でした。花笠音頭は曲と職員の掛け声に合わせて、「イチ、ニ。イチ、ニ…」と、腕を前後させて体を動かす体操です。女性の方が舞台に上がってもらい、華麗に「いちに、いちに」と体を動かしていました。やった方の感想を聞いてみると「いやあ。私の体にはこたえたよ」「でも、たまにはいいね」とおっしゃいました。簡単なようでいて、普段の生活の中でやらない動きは体にこたえるようです。しかし、花笠音頭の曲に合わせると、普段は体を動かさない方でも、腕を動かそうとするので、毎日この体操を続けられたらよいのではないかと思います。 ハーモニカの演奏は、自前のハーモニカで毎日練習を重ねてきた方が、吹いてくださいました。最初は大勢の前でやることに緊張したのでしょうか。表情が硬い様子でしたが、しばらくして、「富士山」などを演奏してくださいました。綺麗な音色に、演奏後は大きな拍手が会場からでました。その患者さんも吹き終えたことに満足げな様子でした。 続いて舞一会会様による日本舞踊の披露です。氷川きよしの「白雲の城」「番場の忠太郎」、美空ひばりの「伊豆の踊り子」を踊ってくださいました。踊りを見物していた男性の患者さんが、「綺麗だなや。こんなに綺麗な踊りと衣装を見たらたまんないな」「俺のかみさんもこんな衣裳を着てくれればいいのに」などと、楽しそうにおっしゃっていました。 病院祭が終わったあと、1人の患者さんに、今日の発表のお礼を言いに行きました。すると、「今日は楽しませてもらったよ。うんと楽しかったから、日記にもそのことを書かせてもらったよ」と言い、日記帳を見せて下さいました。そこにはこのように書かれていました。「12月5日〜中略〜今日は催し物で詩吟を歌った。気持ちよかった。その後、踊りをしてくれた人にお礼をした。楽しい1日だった。」 病院祭りを通して、この日のために練習を積み重ねてきた演し物を、舞台に乗せるお手伝いが出来てよかったと思っています。それは患者さん本人の努力、そして周囲の方々の協力がなければ出来ませんでした。 病院祭に参加していただいた皆様、そして、その場に足を運ぶことが出来なかったけれども、陰ながら支えてくださった方々に、この場を借りてお礼申し上げます。患者さんが今まで得意としてきた事、新たに見つけた楽しめる事等を、病院での生活の中で少しでも続けられるように、患者さんご本人とご家族がやっていく中で、私達もお手伝いできるように頑張ります。 |
|
|