| 介護支援専門員 楢木博之 | |
| 最近、国民年金を支払っていない若者が増えている、現在は3割近く未納者がいる、との報道をよく見聞きします。未納の学生やフリーターの若者が多くなっているようです。将来あてにできないお金を支払っても意味はない、と考えるのも自然かも知れません。遠い先のことより今を生きるので精一杯なのでしょうか。しかしそこに大きな落とし穴があります。年金というのは、高齢になったときにしか関係ないということではないのです。そこのところはあまり報道されないので、知らない方が多いのではないでしょうか。 年金には、一定以上の年齢になってもらう年金の他に、遺族年金、障害年金というのがあります。障害年金なんて私たちには関係ないと思っている方も多いでしょうが、若者でも障害にならない可能性は全くないとは言えないのです。今まで国民年金を払ってなかった若者が、急に事故などで障害を負った場合、障害年金をもらうことができません。障害年金の対象になる障害を抱えた方は、自活して収入を得ることがとても大変な状況です。その様な状況で障害年金をもらえなければ大問題です。 このことは介護保険においても同じことです。現在、介護保険の保険料を払う義務があるのは40歳以上です。しかし若くても急に介護が必要になり、介護保険を受けなくてはならない場合も、保険料を払っていなければ、サービス料金を1割負担ではなく10割負担しなければならず、これは負担が大き過ぎます。現在の制度では40歳以上ですが、この年齢も引き下げるという話もあります。介護保険制度開始後3年、保険料の支出も増えてきて、介護保険財政が圧迫してくるので、一人当たりの保険料を上げるより徴収する年齢を下げたほうが確実な収入増になります。ですから30歳から徴収するという話は常に出ているのです。その場合、一段と若者はピンと来ず、払いたくないと思う人は多くなるでしょう。 現状の介護保険は40歳から65歳の第2号被保険者は特定の疾患でなければ、介護保険の対象にはならないのです。ですから事故の後遺症で介護が必要になっても、介護保険の対象にならないということが起こりえます。その部分を解決できなければ、若い方からも保険料を徴収するということを国民に納得させることは難しいでしょう。ですから現在、障害者分野を介護保険に組み入れて、身体・知的な障害を抱えた人も介護保険サービスを利用できないかという議論もあるのです。 その他、介護保険の新しい動きとして、今後、サービス事業者が第3者評価を受けることが必要となります。第3者評価とは、施設職員だけではなく、第3者がそこのサービスの内容を評価するということです。そしてその評価したものをインターネットで公開するようにしていくようです。ですから利用者はその評価を見ながらサービス事業者を選択することができるようになります。介護保険サービス内容などを外から評価され、その結果が公表されるので質が問われる時代になってくることは間違いありません。利用者側からすれば、事前にその施設の内容が一目でわかるので、どこの事業者を選ぶかの目安になるでしょう。 平成17年に介護保険を見直します。そこでどのように変わるかは分かりませんが、現状のままではいずれ介護保険を支えていけなくなるので、そうならないよう、内容を改善していく必要があるわけです。今後も何か変化があった時には高原病院新聞等で説明していきたいと考えています。皆さまからも確認したいことや要望などありましたらご連絡下さい。分かる範囲でお答えしたいと考えております。 |
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