ケースワーカー 岩田嘉代
 三島市介護支援専門員連絡協議会の設立三周年記念シンポジウムが、4月12日(土)、三島市民会館ゆうゆうホールにて開かれました。
 「認知症と向き合う〜認知症にならないためによりよい介護をめざして〜」というテーマで、当院清水允熙院長が呼ばれ基調講演を行いました。また各機関の専門職4名がパネラーを務めシンポジウムを行い、そこでも清水院長はアドバイザーを務めました。
 まず清水院長の基調講演では、認知症のあり方についてのお話がありました。

【認知症は段階的に分けると、兆候が出はじめてから軽度、中度、重度、最重度と変化していき、その度に介護者の対応も変わっていきます。問題行動も認知症の程度により違うため、認知症高齢者の心理を良く理解し、認知症を進行させない対応が必要となっていきます。
 問題行動の裏には、必ずそうさせてしまう原因があります。それは家族との関係であったり、自分自身への抵抗であったり、個人によって様々な原因がありますが、どの方にもいえることは、自分の願いや希望を伝えたくても出来ないために問題行動を起こしているということです。例えば「嫁がお金を盗った」という言葉の裏には、家族と仲良くしていきたかったのにそうはならない現実から、嫁が息子を盗ったからだと思うようになり、それが変化し「嫁がお金を盗った」と言うようになるのです。
 問題行動は否定するのではなく、なぜそのような行動をするのか、その願いとは何なのかを見抜くことができれば改善されていきます。また早い段階で対処することで、認知症の進行は止められたり改善できるのです。そして認知症になるかどうかは、幼い時の育て方やどのような生き方をしてきたかで決まります。わがままで自分のことしか考えないような人は認知症になりやすく、もし認知症になってしまった場合、本人のもともとの性格というのは残るために、わがままな方などは介護者が大変な思いをすることがあります。このようなことを防ぐためにも、私達は日頃から気をつけて生活することが必要なのです】

 シンポジウムでは清水院長がアドバイザー、広小路クリニック木野先生がコーディネーターを務め、グループホーム施設長、認知症老人家族の会会員、老人保健施設ケアマネジャー、居宅介護支援事務所ケアマネジャーの四人がパネラーとなり、介護を中心にした話がありました。老人保健施設ケアマネジャーからは介護者と本人の関係の善し悪しは介護の質に反映する、個別ケアプランを立て、介護者の生活支援をすることでその関係を良くし、問題行動の減少にもつながるとの話がありました。
 またグループホームからは、入所者の重度化をあげ、普通の生活のように、和みのある空間としての場を提供していきたい、との意見がありました。

 最後にコーディネーターの木野先生から、今日の認知症高齢者に直接関わる方々の話を参考にし、一人で抱え込まずに様々な方の協力を得ることがより良い介護につながるのだと話されました。

 会場には約400人が詰め掛け、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。清水院長の話に皆さん熱心に耳を傾け聞かれていました。福祉関係者や認知症高齢者のご家族からは介護に関する質問、疑問が多く出ており、認知症の問題で皆さんが様々な不安を抱えているのだと実感しました。一般の参加者も多く出席されていたようで、認知症介護への関心の高さを強く感じました。その中で当院の役割は今後もっと大きくなっていくのだということを、再認識して帰ってきました。