医師 寇 華勝(季時珍国医研究所所長)
 春の暖かい風がやっときています。高原病院のまわりの木も草も緑になっており、花もきれいに咲いています。
 実は、この木、草、花の中には薬草があるのです。桃の種や芍薬や百合やドクダミはみんな漢方薬です。長い歴史の中で漢方は、薬草を使い人間の健康を維持し、病気を予防、治療しました。

 漢方は明治維新前の日本の国医です。華岡青州という名医は、漢方で奥様の癌を治しました。また、三国志では漢方の名医華佗が登場し、漢方で矢傷や、曹操の頑固性頭痛を治療しました。漢方は今でも中国の国医です。

 5000年の伝統を持つ漢方は、よく効き安全という特徴を備え注目されています。現在、漢方薬はエキス顆粒剤の型で飲みやすく、健康保険も適応しているのです。

 西洋医学の発展は日進月歩、感染症の治療、救急、手術など良い効果は周知します。一方、東洋医学は花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などのアレルギー疾患、慢性肝炎、慢性腎炎、慢性関節リウマチなどの免疫性疾患、高脂血症、脂肪肝、慢性胃炎、糖尿病などの生活習慣病、自律神経失調症などに優れた効果があるのです。漢方薬は免疫力を高め、癌細胞を抑え、癌患者の諸症状を改善し、存活期を延ばします。

 漢方は植物を中心とするので長く使われ、体質改善ができ、アレルギー体質を持つ子供に良い効果を発揮します。

 漢方はまた、女性にとても優しいです。生理痛、月経困難、帯下、子宮筋腫、子宮内膜症、不妊症、更年期障害などのよく見られる疾患に漢方はよく用いられます。漢方は身体の中から整え、ニキビ、シミ、ソバカス、クマ、イボに効果があります。漢方による美肌、ダイエットと女性はもっと美しくなっていきます。

 長寿社会を迎えている今は、丈夫で長生きすることはみんなの願いです。漢方薬は年配の方の生活の質を高めます。視力、聴力低下、皮膚掻痒症、骨粗鬆症、動脈硬化、疲れ、インポテンツなどの老化現象の改善ができます。脳梗塞、認知症の予防も期待されます。

 漢方は大自然からの恵みですから、みんなの健康、長寿、自然美に役立てるために、漢方の長所をいかしましょう。