生活指導員 河野真由
 3月3日、皆様が心待ちにしていた雛祭りが開かれました。患者さん、職員がそれぞれ各1名ずつ、お雛様、お内裏様の衣装に着替え、院内中を回りました。代表の患者さんたちは、きれいにお化粧をし、着物を着て最後に冠をつけ、お雛様、お内裏様に変身しました。
 「きれいですね」と声を掛けると、「嫌だわ。恥ずかしい。あまり見ないで・・・」などと照れ笑いをしていました。

 私達も慣れない着物を着て、皆の前へ行きました。院内へ出て行くと、拍手と共に歓声が聞こえてきました。主役の二人は、歓声に答えるかのように「こんにちは」と声をかけていました。他の患者さんがそれぞれに「いいわね」「きれいね」と触ってみたり、「そうかしら、嬉しいわ」と笑顔でこたえていました。

 その日は体調が悪く、残念ながらベット上でしか過ごせない患者さんもいましたが、その人たちの所へも行きました。病室へ着くまでの間、「喜んでくれるのかしらねえ」とお雛様に扮した患者さんのAさんは心配していました。「Aさんのきれいな姿を見たら、誰だって喜んでくれるから心配しないで行きましょう」 と私が言うと「そうかしら」と言いながら病室へ向かいました。ベットに横になっている方々に、「こんにちは」と声をかけていきました。寝ている方も最初はキョトンとしていましたが、次第に笑顔になりました。「どう?きれいでしょ」の問いにも、笑顔でうなづいてくれました。
 その様子を見て私もなんだかすごく嬉しくなりました。記念に写真を撮ろうということになりましたが、皆さん少々照れがあったせいか、表情がかたくなってしまいました。何枚か撮っていると、慣れきたのか笑顔も出てきました。そこで印象に残ったのは、お雛様のAさんが誰にいったのかは判らないのですが、「頑張って」とぼそっと言われたことでした。

 会も終わりに近づいてきたので、「疲れたでしょ。そろそろ着替えましょう」とAさんに声をかけると「なんかもったいないわ」「楽しかったありがとう」と言ってくれました。

 また来年も楽しい会が出来ると良いなと思います。