| 看護婦 塙千英子 | |
| 高原病院に入職してもう5年になります。初めの頃は、こんなに長く働けるとは思いませんでした。それまで、総合病院に勤めてた私は、ここまで重度の認知症患者さんをみたことがなかったからです。就職した当初は、対応の仕方がわからず、いつもどう対応した方がいいのか悩み、自信をなくしていました。それでもここまでなんとかやって来れたのは、同僚たちの理解と、なによりも患者さんたちの笑顔のおかげです。 先日も夜勤の際、興奮した患者さんをなだめるつもりが、逆に興奮させてしまいました。結局、一緒に入った指導員さんになだめてもらったのですが、いつものこととはいえ、自分の対応の仕方にまたもや自信をなくしました。その直後、隣の部屋に検温に行きました。「いろいろな患者さんがいて、大変ね」と言われ、ここの患者さんにも迷惑をかけてしまったのだと思い、「ごめんね」と即座に謝りました。するとその患者さんは、私の心をまるで見透かしたかのように、「あなたの声って本当に明るくていいわね。元気が出るわ」と言ってくれました。お世辞かも知れないが、私にとってその言葉は元気のもとになりました。思えば、これに似たようなことが何回もあった気がします。 これからもいろいろな患者さんと出会っていくことでしょう。なかには合わない人もいて、対応がうまくいかないこともあるでしょう。それでもこうして認めてくれる人の言葉を1つ1つ大事にして、これからも頑張っていきたいと思っています。 |
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