看護士 長藤広樹
 朝「おはよう」と患者さんに声を掛けると、笑顔で「おはよう」と言ってくれます。自分はこの笑顔を見ると、何か嬉しい気持ちになれます。中でもNさんは、とても良い笑顔を見せてくれます。Nさんは寝たきりでオムツを使用している患者さんです。そんなNさんは「家に帰りたいの」と帰宅要求が強く、時々ベッドから下りようとされます。Nさんに「歩けるようになったら、きっと帰れますよ」と言うと「私、歩けるわよ」と時々、強く言われることもあります。

 そんなNさんもご家族が来られると、本当に良い笑顔を見せ「これ、私の娘なの」などと嬉しそうに紹介して下さいます。私がNさんに「歩いて帰れるるといいね」と言うと、Nさんは「そうね」と言われます。また時々Nさんに歩けるようになったか尋ねると「少しだけね」と言われます。

 このNさんが歩いて家に帰ることが出来れば一番良いことなのですが、私たちも精一杯看護させていただいて、その日が来ることを心待ちにしています。患者さん達が元気になって退院していけるようになれば、一番良いことだと思います。