ケースワーカー 大塚 亮
 五月十九日土曜日、午後レクリエーションの一環として一色太鼓保存会の皆様が、すばらしい太鼓の音色を聞かせて下さるために、来院して下さいました。一色太鼓は駿東郡小山町の伝統芸能で、それを後世に伝えようと集まった方々が、あちこちで演奏活動をなさっておられます。

 当日は天候にも恵まれました。会場準備をしている職員に
「今日は、何があるの?」
と聞いてこられう患者さんもいらっしゃいました。職員が
「今日は太鼓のきれな音色がきけますよ」
と説明すると、
「 何時から?ここに来ればいいの?」
と何度も質問され、とても楽しみにされていました。

 保存会の皆様は、
「少しでも患者さんに喜んでもらえればと思っています。次に来る時は子供メンバーも連れて来ます」
と話して下さいました。すでに次回のことも考えて下さっていることを、とてもありがたく感じました。

 会場には何が始まるのかと期待している患者さんも集まり、最初は会場内が少しざわざわしとした雰囲気でした。しかし、いざ太鼓の音色が聞こえると、会場はシーンと静まり、太鼓の音色と拍手の音のみが聞こえるばかりでした。

  興奮されたのか立ち上がって拍手をされる患者さんもいました、印象的だったのは、不安になったり、急に立ち上がったりする患者さんが少なかったことです。ほとんどの患者さんが真剣に太鼓の音色に聞きほれ、太鼓を打つ人達の舞う姿に感動されていました。

 途中、患者さんから一色太鼓の皆様に、歌のプレゼントをしました。曲は「富士山」で、この時患者さんはいつも以上の元気のよさで歌って下さいました。最後の太鼓の音色を聞いた後、患者さんから「アンコール」の声が聞こえたことにも、私は驚きを感じました。それほどまでに患者さんにとっては楽しい、満足と感じていただけたのでしょう。一色太鼓保存会の皆様も疲れている中、もう一曲披露して下さいました。

 最後に患者さんにお礼のあいさつの言葉をいただきました。
「本当にすばらしいものを見せていただきました。私はもういつ死んでもいいです」
と話してくださいました。会が終ってからも、一色太鼓保存会の方と
「今度はいつ来るの。絶対来てよ。約束だよ」
と何度も話されてました。また、今後も慰問に来て下さると約束して下さり、患者さんも職員も次回の慰問を楽しみに待っている次第です。